e-インクのスマホをメインで使ってみた。去年の5月に購入したので、1年ほどになる。
HiBreak Proのメリットを挙げる
Contents
メリット①読書用途に特化した目に優しいスマホ
液晶と違って、e-インクは画面が発光していないので目に負担をかけずに画面を見ることができる。普通このような目的にはkindle(キンドル)端末を使う
kindle端末は、webサイトやyoutubeをメインで閲覧する用途では作られていない。あくまでkindleストアで買った本や漫画を表示できるものだ。HiBreakProは、kindle端末で電話やネットサーフィンが出来る機能を付与したような機器だ
メリット②物理simが挿せるので一般のスマホ用途で使える
HiBreak Proは普通のandroidをベースとしたOSとなっている。物理simも挿せるので、外出先で電話も受けられるし、LINEもネットサーフィンも出来る。白黒でyoutubeを見ることも出来る。
通話に対応したe-インクのスマホはHiBreak Pro以外にはない。一般的な「レスポンスの早いスマホで色々な情報を得たい」というニーズから離れたところにあるニッチな製品だ。「レスポンスやカラーを犠牲にしてでも、e-インクでandroidを使いたい」というニーズが少ないので、市場にも製品が少ないのだろうと思う
メリット③8GBのメモリ搭載
kindle端末を触ったときのようなもっさり感・レスポンスの遅さが、本機ではかなり軽減されている。処理速度の進歩が感じられる。また8GBものメモリを搭載していて、読書だけでなく沢山のタブを開き普段の用途に使うことも出来るスペックとなっている
メリット④デジタルデトックスに有効
おそらく当スマホを購入する人の多くは、デジタルデトックスがメインの目的だと思う。このスマートフォンで通販サイトを開けば、商品のカラーは確認できない。youtubeも白黒での再生となり要領を得ない。しかし、目に入る派手な広告や派手な動画と距離を置きたいときにはe-インクの画面が防波堤となってくれる
スマートフォンを持たないという選択肢は、現代では難しい。様々なサービスがスマートフォンを前提とした仕組みになっている。そのような状況の中で、スマートフォンを捨てずにデジタルデトックスをするための選択肢の一つだと思う
サブ機・メイン機の使用状況
e-インクスマホをメインに据えるといっても、サブ機に普通の液晶スマホも使用していた。また本格的な情報収集や通販で日用品を買うなどの行為は家でPCを使って行った。メイン機としてe-インクスマホを使用するというより、1台依存の状況から分散させるようなイメージだった。人によっては「高性能なスマートフォンを1台所持して1台でぜんぶ完結させたい」というニーズもありそうだが、今回はメインにあえて使用しにくい機器を据えることにより、色々な端末を使う状況を作ってみた。
現状回線は日本通信simでミニマル(1GB程度)のものを2回線持っており、万が一このe-インクのスマホが急に動作しなくなってもサブのスマホで連絡が取れるというリスクケアをしている。本機はとりあえず現在まで急に動かなくなるなどのトラブルはないが、一般的な信頼感は無いので不要なリスクを背負ってしまうことも明言しなければいけない。
使ってみた感想
視認性の悪さ・レスポンスの遅さについて
一般的なミドルスペックのスマホの視認性、レスポンスの速さが100点だとすると、本機の使い心地は視認性20点、レスポンス65点くらいまで落ちる。e-インク端末の中ではハイスペックの本機だが、同じ用途の液晶スマホと比較すると画像が汚くて遅いスマホという評価にならざるをえない。これはデジタルデトックスにおいてはメリットとも言えるし、液晶と比較することが間違っているともいえる。ただスマホ用途で使うからには、液晶と圧倒的な差があること、目に優しい上位互換的な立ち位置ではないということをはっきり明言する必要があると思う
文字入力の遅延について
自分は待ち合わせの際にチャットで場所を報告することが多い。「今電車乗った」のような簡易なチャットをするときに、端末のレスポンスが遅いとストレスになるのではと懸念していた。使ってみて、その懸念は半分当たった。普段使うにはレスポンスの遅さも気にならないが、タイムリーな返信・反応が求められる対人・チャットの場面では普通のスマホを使いたくて少しイライラした。半分というのは、懸念していたほどは遅くなかった。e-インク端末にしては極めてスピードが速く、文字入力はストレスフリーとは言えないが実用に耐えるものだった
画質・コントラストの調整について
アプリごとにコントラストや見易さを調整できるので、例えばマップアプリが白黒で使い物にならないということにはならない。カラーより見づらいのは間違いないが、画質調整はかなり細かい調整が可能だった。またアプリごとの設定が保存されるので、最初の設定は面倒だが設定作業後はストレスなく使えた。
Suicaが動かない
個人的に思う本機の一番のデメリットはsuicaが使えないことだ。本機に電車賃を事前にチャージしてタッチで改札を通過することが出来ない。これに関しては、e-インクというより特殊な平行輸入品を使うデメリットだろう。最近の国内向けスマホはフェリカを搭載しているケースが多いので、やや遅れていると思う
技適適用
海外のスマホを使う場合問題となるケースもあるが本機は認証を受けている
目的に見合ったかどうか
デジタルデトックスには有効な端末だと感じた。本機はサブ機として迎えられるケースが多いと思うが、サブ機にするとどうしても使い心地の良い液晶のメイン端末を使ってしまうと予想されるので、本気でデトックスしたいならHiBreakをメイン機に据えたほうが良いと思った。使ってみて、やはり見やすい液晶スマホやPCに手が伸びてしまう瞬間は多々あったが、それでも当端末をメインで使った期間、スマホを使う時間が減った。また、ネットショッピングの回数も減ったように感じる
デジタルデトックスを後押しするアプリケーション
stay free
このアプリは各アプリの使用時間を計測しグラフ化してくれる。モバイル端末で〇分Lineを稼働、デスクトップPCで〇分chromeを稼働のように、モバイルとPCを合算してくれる点が分かりやすい。Macとiphoneをメインで使用している人はスクリーンタイムというapple標準機能があるが、自分はandroidとwindowsPCを使っているので、スクリーンタイムの機能にあたる本アプリを導入している
one sec
このアプリはアプリ(たとえばブラウザなど)を開いた瞬間に、なんのために何分作業するか?といった導入がされる。また過去24時間でアプリを開いた回数なども表示され、「ブラウザを開こうとしたけどやっぱり辞めた(踏みとどまった)」回数も記録される。それによって何分浮いたかの試算もしてくれる
まとめ
スマートフォンに自然と手が伸びる瞬間は多々あり、依存度の深さを日々実感する。デジタルデトックスを行うことでなんらかの良い影響があるかは分からない。デジタル機器の依存を解消したからといって、ストレス解消に別の物(食べ物・酒・たばこなど)の依存度が高まる可能性も考えられる。
また昨今携帯端末代金は上昇しており、スマートフォン本体に10万円から20万円程度の出費や、月4,000円程度の通信費が一生の固定費として生まれてしまう。スマートフォンはパソコンと違い、OSの期限が切れたからと言ってLinuxを入れることも出来ず、5年程度で使えなくなる。このような高額な消耗品から距離を置くことで、精神面とは別に金銭面でもメリットが多いと感じる
